ゴルフ2のエンジンマウント交換

少し前にエンジンマウントの交換に来られましたが
今回はその時には換えられなかった一番難易度の高いメンバー左側のマウント交換の記事になります

まずは予約の時点でエンジンハンガーがあるか?という質問からの相談話になりました

FFの競技車の主にミッションデフのメンテをジャッキやウマでやってましたから
当然?と言えば当然の事ながらあります
その事はホームページでも記載してますが
エンジンハンガーでエンジンを吊って、メンバーを下さないと出来ないという先入観があるようです

エンジンハンガーは、特にリフトでの作業ではそれ程に必要不可欠な工具ではありません
悪までケースバイケースなんです
その実例を私のブログ記事で自己検索したら、見つかりませんでした
実は去年もレガシイのエンジンマウントの交換をやってたんです
レガシイのエンジンマウントはほぼメンバーの上に乗ってます
それでもエンジンハンガーは使ってないし、メンバーも下してはいません

ちょっとその時に似たケースでの作業ですので、今回は記事にしました


下から見た写真
メンバー左(車から見ての左)側のマウントになりますが、写真中央メンバー上にある
カップのような物がエンジンマウントになります
というか、ミッションマウントですかね


フェンダー側から見た写真になりますが
左手に持ってるのが、そのメンバーのケースに入っていたマウントになります

ケースの中に入ってる、またマウントその物もカップのような形のマウントです
これだけの隙間が出ないと抜けないのは確かであります


少し上から見た方がわかりやすいかも知れませんので、アングルを変えました

これだけの物をケースのような物から取り出す訳ですから、メンバー下ろしたくもなるかと思います
まして、このマウント交換にメンバー下ろすとマニュアルにあれば、そうしたくもなるでしょうし、そうしなければ出来ないとも思っても仕方ないとは思います

この作業は以下の状態で交換出来てます


メンバー左(車から見ての左)側、写真では右側になりますが
メンバー左(車から見ての左)側ボルトを抜いてメンバー片側を下げてる状態です
加えて、メンバーが傾いた分のエンジンの位置を下からエンジンを持ち上げてます
この程度の隙間で抜けるんですよね

なぜ、この手段を取ったかと言えば、問題になったのがステアリングラックです
エンジンをエンジンハンガーで吊ってメンバーを下すのはいいとして
ステアリングラックはどうするの?という点ですね
ステアリングラックも吊る必要性があるかと思います

この状態はステアリングラックのボルトを緩めて、油圧の配管が多少下に引っ張られて
反対側はメンバーに乗ってる状態です
エンジンの位置関係とメンバーの位置関係からすれば
多少はステアリングラックに負荷が掛かってますが、この状態で交換出来てます

私はそのマニュアルを見てないので、何とも言えない部分もありますが
概ねの整備手順で記載されているだけで、ステアリングラックの事までは書かれてないと察します

このようにマニュアルが当てにならない事も多分にあります
まして、サービスマニュアルが間違ってる事も少なくありません
メーカーが公表してるマニュアルですら100パーセント信じられないのに
素人が公開してる整備記録なんて、もっと信じられません

それらのマニュアルや記録を参考にする事自体は否定しませんが
その通りに出来ない事の方が多いという事を私は言いたいんです

痛い思いをしたり、苦労する事、リスクという物は必ず発生しますが
全ては自己責任による作業ですので、何を信じて作業するか?の判断かもしれませんけど
その判断力という物は、結局は経験値による応用力が必要になると思います

一言で言ってしまえば、ネットにありふれた情報を生かすのも整備の技量や経験値がなければ、ただ危険なリスクだらけの作業になります
ネットの情報でいくら知識を持ったとしても、実戦では何の役にも立たないという事も言えるかと思います

私にしてみれば、そういう頭デッカチの人ほど扱いにくいと言えます


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